宮城県での永代供養/宮城県　臨済宗妙心寺派　桂蔵寺ホームページ-臨済宗とは

臨済宗は禅宗の１つであります。お釈迦さまから法を受け継ぐ２８代目の祖師、禅の始祖である達磨大師が５２０年頃に中国へ渡って、中国全土に禅風を巻き起こしていきます。

達磨大師の教えを請い、幾度もなく断られ、その揺ぎ無い意志を示すために一本の腕を落とし、懇願して許されたとされる最初の弟子慧可大祖(えかだいそ)禅師から六祖慧能大鑑(えのうだいかん)禅師へと法が伝わり、臨済宗の宗祖臨済義玄(りんざいぎげん)禅師へと伝わります。

臨済禅師は唐代の人で、８６７年に示寂(亡くなられた)され、臨済将軍とも称されるほど厳しい修行を課した方でもありました。

宋時代に臨済宗は、楊岐派(ようぎは)と黄竜派(おうりゅうは)と分かれていきました。

臨済禅師の教えは、人間性の主体性を重視し、生まれながらにして誰もが具えている尊厳で純粋である人間性を自ら悟ること、仏と人間は別者ではなく、寸時変わらぬ者である尊さを知ることであります。

代表的な言葉として「赤肉団上(しゃくにくだんじょう)に一無位の真人(いちむいのしんにん)あり。常に汝ら諸人の面門(めんもん)より出入す。未だ証拠せざる者は看よ、看よ【臨済録】」と言われ、これは『私たちの肉体には、絶対に位づけできない尊厳なる人格があり、常に私たちの全感覚器官を出入りしているのだ。まだ真理を経験できない者は看よ、看よ』と言われています。

日々の日常生活に真理を見いだせる。その日常生活においても、自己を見すえる大切さを言葉で示されています。

臨済宗が日本へ伝来するのは、鎌倉時代となります。教科書にも記載され皆様もご存じであるかと思いますが京都五山の建仁寺の開山栄西禅師によって、初めて日本に禅が伝わります。

楊岐派の禅を伝えた中国の僧であり鎌倉五山の第一山建長寺の開山である大覚禅師こと蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)、鎌倉五山の円覚寺の開山仏光国師こと無岳祖元(むがくそげん)が禅を盛んにし、その禅風によって「応燈関(おうとうかん)の法灯」と言われる大応国師(だいおうこくし)や京都五山の第一位の大徳寺の開山大燈国師(だいとうこくし)、妙心寺の開山無相大師(むそうだいし)、京都五山天龍寺や金閣寺・銀閣寺が属している相国寺の開山夢窓疎石(むそうそせき)が京都や鎌倉を中心に発展していきます。

一般の方に教化された臨済宗中興の祖白隠慧鶴(はくいんえかく)は、駿河国(静岡県) で生を享けました。「魔訶止観」というお経の講義を聞いて地獄の恐ろしさにとりつかれました。地獄の苦しみから脱したいと願い１５歳の時に出家されました。

熱心に修行に励まれましたが、修行を重ねるうちに迷いが生じて、詩文に没頭されます。その後、馬翁和尚を訪ね詩文を学ばれます。

詩文を学ばれた禅師は、再び厳しい修行をされ、２４歳の時、坐禅中に鐘の音が鳴り渡るのを聞いて悟られました。その悟りが本当なのかを疑われて、信州の正受老人を訪ねて、更に修行を励み法を嗣がれました。

「１つに富士、２つに白隠」と現在でもうたわれる禅師は、生涯黒衣で通された方で、臨済宗の教育体系として「白隠下の公案体系」を確立され、坐禅だけではなく日常生活にも仏の教えがあることを庶民にもわかりやすく布教できよう詩として「坐禅和讃」を書かれました。

後に天皇より神機独妙禅師、正宗国師と与えられ、大本山妙心寺の第一座になり、諸国を教化されました。駿河の松蔭寺を復興し、多くの信者を集め、臨済宗の中興の祖と呼ばれ、五百年に一度しか生まれない大禅師と敬われまた禅師も、明和５年(１７６８)１２月１１日、目覚めるなり「吽(うん)」と大声で一喝され８４歳で示寂されました。

日本の臨済宗は14派あり、法系上は大応国師の流れがあります。

妙心寺(京都)　開山：関山慧玄(無相大師)。１３４２年開創：花園天皇

建仁寺(京都)　開山：栄西禅師。１２０２年開創：源頼家。

東福寺(京都)　開山：円爾弁円(聖一国師)。１２３６年開創：九条道家

南禅寺(京都)　開山：無関普門(大明国師)。１２９２年開創：亀山上皇

大徳寺(京都)　１３２６年開創・開山：宗峰妙超(大燈国師)。

天龍寺(京都)　開山：夢窓疎石。１３３９年開創：足利尊氏

相国寺(京都)　開山：夢窓疎石。開創：足利義満

建長寺(鎌倉)　開山：蘭渓道隆。１２５３年開創：北条時頼

円覚寺(鎌倉)　開山：無岳祖元。１２８２年開創：北条時宗

国泰寺(富山)　開山：慈雲妙意。

永源寺(滋賀)　開山：寂室元光。

方広寺(静岡)　開山：無文元選。

向嶽寺(山梨)　開山：抜隊得勝。

仏通寺(広島)　開山：愚中周及。

と各本山があります。