現在のお墓の形は、従来の形から様々な形があります。
中には「これがお墓なの?」という斬新な形をしたモニュメントのようなお墓もあるくらいで、見た時、驚いたこともあります。
はたして、モニュメントのようなお墓はいいのだろうか?と思います。
なぜかといいますと、入る方の趣味や想いを形にしていると思いますが、次に入る方が入るのを拒否してしまい、別にお墓を設けてしまって余計なご負担がかかってしまう要因になりかねません。
そもそもお墓は、角石塔や五輪塔の形をしていました。
これは仏舎利塔(ぶっしゃりとう)を意味しています。
お釈迦さまのお骨を供養する為に建てられた塔から由来し、現在でも石塔として多くの墓地に形を残しています。
昔は、土葬により個人、個人にお墓を建てましたが、現在は火葬によりお骨となるため、先祖代々のお墓一つで済むようになり、今のお墓の形式になったわけです。
ですから、お墓を作る場合、その人だけではなく、次の世代が入ることを考えねばなりません。
今の流行だからといって、安易な考えで作るのではなく、今後の入る方々の事を考えて作られたほうがいいかと思います。
ご先祖様の眠る場所として、家の歴史を知る場所として、命の継承を知る場所なのですから。
これは「お墓の心入れ」とも呼ばれています。
新しいお墓に心を入れてもらう供養になります。
ご先祖様、故人様の供養の為に石塔を建立しましたという意味で回向を唱えます。
仏舎利塔を建てることは、故人のために多大な功徳があるとされました。
その心を入れることが石塔建立供養なのです。
お墓の前でお勤めをします。
準備物は、お花一対・水・茶・線香・供物(その場で食べれる分)になります。
※地域や寺院によって準備物が多少異なります。 あくまで参考にしてください。
石塔閉眼供養は、お墓の心抜きとも呼ばれることもあります。
こちらは、開眼供養の逆で「お墓から心を抜く供養」になります。
お墓を改装・修復したり、お墓をたたむ前に行われ、お墓を閉じます・改装や修復するまで眼を閉じててくださいという意味になります。
開眼供養と同様で、お墓の前でお勤めをします。
準備物は、お花一対・水・茶・線香・供物(その場で食べれる分)になります。
※地域や寺院によって準備物が多少異なります。 あくまで参考にしてください。
こちらはお墓の前で行いますので花一対・菓子(その場で食べれる量)とお茶・水と線香になります。ご法要前に、お墓に供えてください。
尚、ご遺骨を埋葬される方は、事前に石材店へご納骨の依頼をしてください。
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雨が降った場合は、別の日にしていただいてもかまいませんが、ご親族などが来られる場合は、予定を組まれてきておられますので、雨天行でも行ったほうがよろしいでしょう。
別な日に変える場合は、お寺とご参列される方へ中止のご連絡をしてください。
お墓はいつ建ててもよろしいのですが、ご遺骨を長い期間ご安置されていると、亡き人と離れることを受け入れることができず、気持ちが辛くなってしまい、建てられる機会を逃してしまうことに繋がります。
1周忌や3回忌までに建てられたほうがよろしいでしょう。
また、ご生前中に建てられることは「縁起が良い」とされます。
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お墓を修繕したりする前に、お墓で心抜きをして、改装後に心入れを行うことがよいでしょう。
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当寺では、お布施の金額は定めておりません。
お檀家さん以外によくご質問されますので、ご参考になればと思います。
地域や寺院によって違いますが、黒川郡ですと1万円から3万円の間が多いようです。
目安にしていただても構いません。
祝い事になりますので、ご祝儀袋をご使用ください。