この語は、有名な語であり皆様も聞いたことがあると思います。
 
これは、雪山偈の初句です。
 
「この現実の世界のあらゆる事物は、直接的・間接的原因や条件によってつくりだされたもので、絶えず変化し続け、決して永遠のものではない」
 
という意味であります。
 
お釈迦さまは、「無常」という教えを説いておられます。
「すべての存在は、永遠不変のものはなく、常に変化しやまないものである」と言われており、雪山もまた、このことを偈に入れたのではないでしょうか?
 
この世界は常に変化し続け、今日という日は二度ありません。
永遠不変な存在は無い。縁があれば存在し、縁が無ければ滅するものです。
 
私たちもまた、常に変化し続けていきます。
年を重ねていくことであり、日々老いていくものです。
 
 
またこのような語もあります。
 
「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」とあり、「来る年も来る年も花は同じように咲くが、来る年も来る年も人は同じ姿をしていない」と言っています。
 
桜は毎年同じように咲きますが、決して同じではありません。
毎年、新しく花を咲かせます。人もまた、年を迎えることにより老いていき、去年の自分とは同じではないのです。
 
私たちも世界も変化せずにいない。一瞬一瞬、変化し続けていきます。
時間は人を待ちません。
この世に姿をとどめられるのも、縁があるうちだけであり、必ず滅する時が訪れてしまいます。ですから、空しく過ごすことをしてはいけないのです。
 
時間とは、水の流れのようにあっという間に過ぎ去っていきます。流れる水もまた、止まらないように今日という日は、またとこない素晴らしい1日です。
毎日、見る景色は、二度と同じ条件で見ることはできない。だからこそ、季節によって変化する大自然は美しいのです。
 
今年も始まったと思えば、気付くと12月になってしまいます。私たちは常に変化し続けていること、その時間を大切にし、縁があることの感謝を忘れてはいけません。
 
昨日は昨日、今日は今日であり、新しい日の到来です。
過去ばっかり見つめるのではなく、今、この瞬間を見つめましょう。

 

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